コルム大陸の伝説
>>神々のたそがれ : エプノントリア、五つの大陸の誕生

はるか遠い昔、エプノントリアの世界は、何の存在もない混沌そのものであった。
あるとき、「混沌」という流れの中に、秩序を持つ唯一な存在である「光」が生まれた。
「光」は、周囲に満ち満ちていた「混沌」からエネルギーを吸収することで、ますます美しく輝いた。光が明るく燃えれば燃えるほど、光の周囲にあった影の部分はますます暗くなった。
秩序の光が眩いばかりの輝きを一点に放ちながら、「創造」の力を宿したとき、果てしなく重く暗い奈落の淵に落ちていったどす黒い影の部分は、「暗黒」の影となり破壊の力へと変わった。

光と影
二つの存在は、混沌の世界エプノントリアの「秩序」と「混沌」をかたち創っているもの、そのものであり、光と影は互いの対立によって、創造と破壊を繰り返した。
光と影が、限りのない創造と破壊を繰り返すうちに、「意志」なるものを内包しはじめた。二つの意思は、ひたすら続く創造と破壊を拒否し、自らの存在を確かめることのできる理由を探しはじめた。そうして生まれた二つの意思は、互いに重なり合い、離れ合い、織り交ざりながら、新たなる意思へと変化していった。その意思は、はじめあった二つの意思とは異なり、複雑で揺れ動く意思であった。それら複雑な意思は、後に人々が「神」としてあがめることになる存在ともいえた。
創造と破壊により生まれた意思の存在である「神」は、
やはり、対立という自らが元々もっていた存在理由から逃れることはできなかった。 神々は互いに争いはじめ、その争いは激しさを増し、壮絶な争いの結果、5人の神々が残った。神々は、必ず訪れるはずの消滅の危機から逃れるために、自らの肉体を、「大陸」へと変化させた。肉体は大陸へと変化できたものの、彼らの魂には行き場がなかった。彼らはあわてふためきながら、魂の石と呼ばれていた「クリスタル」に、自身の魂を、それぞれを封印してしまった。

こうして誕生したのが、後の世に、「エルランド(コルム)」「ロベンティア」「モルロン」「ダステード」「エヴィア」と呼ばれるようになる5つの大陸であり、所有するものに無限の力を与えると伝えられている伝説の「クリスタル」たちである。
>>第1世紀 (誕生)

神々のたそがれという出来事から時は流れ、
エルランド大陸では、ロベンティア大陸から渡ってきた「ロン・エルフ」の子孫である「エルフ」と「ドワーフ」、そして強力な「ラゴン」の力が猛威をふるっていた。人間たちは、大陸内にいたことはいたが、彼らに比べ、その力はあまりに非力だった。
しかし、人間たちは、そのような環境でありながらも、混沌と秩序の狭間で調和というかけがえのない力を形成してゆく。先代の知識を子孫に伝え、足りない能力を補っていく事により、その力を次第に増していった彼らは、エルランド大陸に君臨していたドラゴンのほとんどを全滅させることに成功し、エルフとドワーフも辺境の地へと追いやことに成功した。

それから時を幾ばくも経ることなく、
人間に、得体の知れない「邪悪な意識」が、5つの大陸の神々のクリスタルがエルランド大陸のどこかに眠っているという事実を知らしめる。人間たちは伝説のクリスタルを自らのものにしようと、クリスタルを追い求め、同時にクリスタル獲得の障害となる他の種族に対する殺戮を開始した。エルランド大陸が、呪われた大陸を意味する「コルム」という名前を持つこととなったのは、ちょうどその頃である。
>>第2世紀 (混沌)

エルランド大陸が、「コルム大陸」と呼ばれるようになってから長い月日がたった頃、
人間は多くの王朝を樹立し繁栄していたが、モルロンとダステード大陸の工作により、人間の世界は、多くの戦火に見舞われるようなった。
一方、モルロン大陸ではこの時期に最初のダークエルフが誕生していた。
彼らは、強力な魔法を封印する能力を活かし、未曾有の危機から人々を救った。彼らは、モルロン大陸で歓迎される対象となり、いつしか畏敬の念を込めて「大陸の魂」と呼ばれるようになった。 しかし、強大すぎる力は時には両刃の剣となる。彼らの封印の力は「異界への扉」を開き、「神々の封印」を解いてしまう触媒の力
扱うようになり、ダークエルフ自身も自らのもつ希有な能力のために、その生涯を封印の呪縛の中に過ごさなければならなくなったのである。
>>第3世紀 (世紀末) - 「コルムオンライン」の時代背景 -

コルム大陸の悠久の歴史の流れの中、
ダステード大陸が歴史の表舞台にたつことはなかったが、ラグナロク以来発見されることのなかった「クリスタル」の出現と、封印の力を持つ「ダークエルフ」の登場により、ダステード大陸はその姿を、歴史の表舞台に、本格的に現すようになった。
クリスタルを力の源として利用して
無限の増殖を続けるマドンロは、突然ある日を境に、エプノントリア全ての生命から魂の光を吸い込み始め、エプノントリア全域に異変をもたらしはじめた。マドンロの暴走は、コルム全大陸に封印と結界の弱化をもたらす結果となり、深い眠りの底についていた無数の古代のダンジョンが目覚め始めた。

コルムの未来は、
無数のダンジョンの中に隠された残る4つの石によって決められると伝えられている。 エプノントリアの未来は、クリスタルを手にした英雄の手にかかっているのである。
>> 第3世紀 ( 混世 )

百年の平和 …
それは砂の上に立てられた城のように危ういものであった・・・
戦乱が絶えなかったコルム大陸は、英雄たちの名の下に殺戮と戦争の時代の終わりを迎えるかのように見えた。 大陸には平和の気配が漂いはじめ、あちらこちらへと散らばって住んでいた人々は一人、二人集まり、集団を形成しながら村を作っていった。

平和が戻った大陸と村の人々は、それ以上英雄の力を必要としなかった。大陸中を駆け巡る大自然のマナを扱うソーサレス・エレアと、大陸を平定した伝説のファイター・マルベス、束縛されない自由な風のレンジャー・セルシ、神の加護の力を使っていたプリースト・イシュリア、異界の強力な精霊を自由に召還し操ったサマナー・ジオン。彼らの名前さえも、すでに過去のものとして忘れ去られようとしていたのだ。

英雄の名前が忘れられてから時は過ぎ、組織的で強大になった都市の人々は、自分たちの平安に伴って欲が出てきた。新たな土地を我がものにしようとする欲望や、権力を持ちたいと考える野心が人々の心に育ってきたのである。

そしていつのころからか、鋭く輝く武器を手に持ったファイターとレンジャー、スタッフを手に持ったソーサレス、神の力を使うプリーストがその姿を現した。異界との疎通が途絶えたため、しばらくの間力を失ったサマナーの姿だけは見ることができなかったが、彼らは過去の姿からより強力な姿へと生まれ変わり、北の大陸に向けて音もなく動いていたのだった。

忘れ去られた存在が再動を始める中、空には再び大陸を覆う戦乱を予告するかのような陰鬱な雲が広がっていた。